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実に、久々のブログとなりました。
議会が無いから、コロナで地域行事が無いから、だからといって決してのほほんと過ごしていたわけではありません。

私が何をやっていたか、というよりも「こういう時に議員って何をやっているの?」は、それはまた別の機会にお話しするとして、私はこの間、6月議会の一般質問の準備に時間を費やしていました。
17日の一般質問に向けて原稿もほぼ固まりましたので、今日はその一般質問についてお話ししたいと思います。

まず最初に、「一般質問とは何ぞや」というところから。
何かと言えば、皆さんが「議会」と聞いてまず真っ先に映像が浮かぶであろう「あれ」です。
厳粛な議場で、市長をトップとした執行部に偉そうに質問をするあれです。
市議会の運営について定められている「標準市議会会議規則」62条に「議員は、市の一般事務について、議長の許可を得て質問することができる。」とあるのですが、「一般」事務についての質問、だから一般質問なわけですね。
国会で言うところの予算委員会と一緒です。
蛇足ですが、国会の予算委員会というのは、国政に係わるものはほぼ満遍なく「予算措置」を必要とすることから、ほぼ何でも質問することができます。
「予算委員会って言ってるのに、何にもお金の話してないじゃん」と思ってた方、実はそういうことなのです。

話は一般質問に戻りますが、そういうわけで一般質問では市政に係わることであれば何でも質問できます。
自分が訴えたいこと、自分が関心ある事、何でもできるのです。ですので、質問内容は議員によって色々です。
徹底的に自分の柱となる政策にこだわる人、かたくなに自分の地元ネタにこだわる人、あらゆる方面にアンテナ伸ばして薄く広く質問する人、時事問題にこだわる人、本当に色々ですので議員のアイデンティティを覗うにはうってつけの時間です。

そういう意味で、議案や世間の関心事に影響されず自分のフィールドで質問できますから、いわば議会の花形、議員にとっての見せ場みたいなものでして、一番「やってる感」が出せるものです。
議員の中には、大勢の支援者を大型バスに乗せて傍聴に連れてくる、なんて方もいます。見た目的にも一番支援者にアピールしやすい場面なんでしょう。
ですので、大抵の議員は一般質問には入念な準備をして臨むことが多いわけですが、実はこの一般質問というものはどこの自治体議会でもやっているわけではありません。
自治体によって千差万別です。小難しい話をすると、さきほど紹介した「標準市議会会議規則」の62条「議員は、市の一般事務について、議長の許可を得て質問することができる。」の規定。お気づきの方もいるかもしれませんが、「することができる」なんですね。
つまり、議員や議会の義務ではなく、「やってもいいよ」というものに過ぎません。なので、やらない自治体もあるわけですが、先ほど述べた通り「議員の見せ場」ですから多くの自治体では独自のルールを設けて行われています。

その独自のルールですが、一番の違いは、「事前の段階でどれだけ執行部と内容を詰めているか」というところ。これが自治体によって全く違います。
よく言われていることですが、「あれはもう質問する方もされる方も内容を分かっていて、だからセレモニーみたいなもんだから意味がない」という意見。
確かに私も議員になる前は若干そう思ったところもありましたが、これがなかなかどうしてそれだけで言い切れるものではありません。
そもそも、なぜ、あんなセレモニーみたいなことをやるのでしょうか。
「事前に詳細詰めてるなら、あれは時間の無駄じゃん」という意見もごもっともですが、逆に言うと、あそこであんな風にやることに意味があるのです。
議場と言う公の場で、議員と執行部という公の立場にある者同士が、傍聴やネット配信など広く開かれた中で議論を交わすことに意味があるということです。執行部の正式な見解を述べさせ、それを正式に議事録に残すことが大切なのです。
このご時世、「書面で済むだろう」「リモートでいいだろう」あるかもしれませんが、やはり、有権者の負託を受けた議員が正式に議論を交わす政策判断の場としては、ある程度の格式と厳粛さは必要なのかなとも思います。
※あとは一般質問を含む本会議は議場で開催されなければいけない、という地方自治法の規定もあります。因みに委員会はリモートでやっている自治体議会もあります。

この、「公の場」をどのように捉えるかが議会ごとに違うのです。
ある議会では、「公の場だからこそ、秩序ある質疑、進行がされるべき。停滞や混乱、答弁漏れは許されない。」との考えのもと、事前にみっちり議員と執行部で内容を詰めてから完璧な原稿を作成して臨みます。
ある議会では、「公の場だからこそ、執行部の真の姿勢を曝け出させるために、丁々発止の議論が展開されなくてはいけない。ごまかしがきかない場面であるべき」との考えのもと、事前に内容を詰めることなく一発本番で行われます。
これは、議会という組織体が方針を決定する話ですので、どこが良くてどこが悪いという話ではありません。

で、福岡市議会はどうかといえば、これは前者です。
何を聞いても噛み合わない、何を聞いても平行線、何を聞いても「答弁しかねます」では議論になりません。「詳細を確認の後、後日報告します」を乱発されていたらわざわざ議場でやる意味がありませんので、そういう質疑にならぬよう、事前に詳細を詰めるのです。

では、どうやって質疑当日にこぎつけるのか。
これはあくまで、私の場合ですが、約1ヶ月前から柱となるテーマを設定し、ざっくりとした質問を提出した後、担当部局の職員と質問の趣旨と意図、事実関係、答弁などの確認を行います。(ただし、これは義務ではありません。なので、中には事前に答弁調整をしていない質問をする議員もいます)
それらの点が明らかになった後、本格的に原稿を作成し、形を整えていくという過程を辿ります。
事前の当局との「こういう質問なら、こういう答弁になる」「議員が提案するような施策はすでにやっている」「この指摘については現実的に厳しい」「この答弁では納得いかない」「ここの質問は譲れません」など、びっちりとやります。
執行部は無責任なことは言えません。こちらは有権者の意見を代弁しなくてはいけません。お互い真剣です。
何せ、こちらが求める施策や提案を全て執行部が吞めるわけではありません。かと言って、全くかみ合わない議論は建設的ではありません。聞いている方もげんなりします。そこを担当部局と詰めながら、質問と答弁を導き出す作業はなかなか骨が折れます。
妥協点を探りながら、落としどころを見極めながら、双方どこまで歩み寄れるのか、歩み寄れなければ質問を取り下げるのか突き返すのか、そんなやり取りを繰り返し繰り返ししながらまとめ上げていきます。

執行部から前向きな答弁を引き出せるような質問、論理的な展開、聞いている人が分かりやすい言い回し、ここに気を付けながら何度も当局との勉強会と推敲を重ねて、あの議場での原稿が出来上がるのです。
なので、確かにあの議場での原稿読みは確かにパフォーマンスかもしれませんが、それまでには結構濃密な時間を過ごしています。繰り返し言いますが、私の場合についてですが。

と、ここまで偉そうに書きましたが、当選以来何度も質問している中、満足のいく質問ができた試しはありません。
さも、ギリギリの攻防を経て大層なものが出来上がるように書きましたが、先輩議員は(中には同期の議員も)さらっとこなします。
自分の目の付け所が悪いのか、問題意識が足りていないのか、当局に対しての交渉力がないのか、毎回毎回どこかで必ず自己嫌悪に陥ります。市民の負託を受けて議員として働いているわけですから、「私もまだまだ未熟でして」なんてことを言ってはいけないと自分自身に圧をかけて毎回やっているのですが、でも、自分の中で満足いく質問には至りません。満足とは言わないのでせめて納得ぐらいはしたいものです。
この日本に何人の地方議員がいるのか分かりませんが、皆、一体どうやって作り上げているのか本当に見てみたい。

そんな、色んな思いが「ないまぜ」になって出来上がったのがあの質問原稿です。そして、この6月議会は17日に登壇します。
もしご覧いただければ、「そんな思いがあってからのあの質問なのね」という目で見てもらえればありがたいです。

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