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公務員に対してのイメージは人それぞれだと思います。
「堅実で安定」「5時に帰れる」「縦割り」「事務的な対応」「融通が利かない」
正解だとは思いますが、ある意味それは一部分。

私が福岡市議会に入ってから、まず一番に驚かされたのは市職員の優秀さでした。
何かを問い合わせれば隙のない回答が返ってきます。
資料要望をすれば緻密な資料が提出されます。
こちらがした発言は私が忘れているようなものでも確実に覚えています。
そして何より、委員会審議における答弁。
本会議での質問と違い委員会での質問に事前通告はありません。なので、議員が何を言い出すか行政職員は分かりません。
それにもかかわらず、議員が何を聞いてもしっかりとした答弁が返ってきます。
データ、根拠、背景、経緯、何を聞いても返ってきます。
恐らく、相当な準備をして審議に臨んでいるはずです。勝手な推測ですが。
日頃訴えている政策、過去の発言、関心を持ちそうな分野・・・ 
色んな角度から議員の言動を精査し、想定問答を考えていると思われます。
行政職員はある意味その道のプロフェッショナルですから、それに加えてこれだけの準備をされるとなれば、新人の一期生なんぞ相当な勉強をして委員会に臨まなければ職員との議論になんてなりません。
質問によってははぐらかす答弁もありますが、これも考え抜かれた上でのはぐらしです。
「ここで、勢いに任せて変なこと言ってしまったらあんなとこやこんなとこに影響が出る。ここでの答弁はこの程度に収めて・・・」
ということを瞬時に考えて、はぐらかすわけです。
見事としか言いようがありません。

ついでに委員会での職員さんのことについて言いますが、福岡市議会は議会において執行部側の反問権を認めていません。
つまり、議員の言うことに反対や反論ができません。(厳密にいえば、反論と反問、反対はそれぞれ意味が違いますがここでは一括りで)聞かれたことに答えるのみ。
これって、相当なストレスがかかるはずです。議員に滅茶苦茶なこと言われた時には、はらわた煮えくりかえることだってあるでしょう。人間ですもん。
「いや、議員はそう言いますけど、こうする方がいいんじゃないですか」と正したくなる時もあるでしょうし、「お前たちに何が分かる!」と啖呵を切りたくなることもあるでしょう。
しかし、そんなことは決して言いません。言わないどころか、荒ぶることもありません。
ひたすらに淡々と答弁するのみ。
そんな姿を見るにつけ、私は行政職員の「凄み」を感じるのです。

議員によっては、職員を自分の部下のように扱う人もいれば、敵視している人もいます。
しかし、私個人としてはぜひ仲良くしたい(職員にとっては迷惑でしょうけど)。何より学ぶことが多い。知識量も情報量も全く違います。
(これを言うと、議員と行政は二元代表制なのだから仲良くするのはおかしいの、という人がいますがそれは完全な逸脱です。二元代表制は敵対することではありません。)
これだけのプロフェッショナルから教えを受けない手はありません。ぜひ本音でぶつかり合ってみたいものです。

最後に福岡市の職員が私に言ったキラリと光る公務員の矜持を。
先ほどの準備やストレスの話もあって、「なぜそこまでできるのか、そこまで気を遣う必要があるのか」と聞いたことがありますが、その時の一言が
「議員にはそれぞれ票を入れた何千という市民が付いていますから。私が気にかけているのは議員ではなく、その後ろにいる市民です。」
委員会審議にも劣らない、秀逸な答弁でした。

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